仕事は我慢するもの?(ストーリー)
こんにちは、シイです。
前回は、Bさんが小学生の頃にいじめられたことが切っ掛けで、またいじめられないために目立たない生き方をしてきたことがわかりました。
また、自分の気持ちを感じないようにしていたことや、「いじめられた記憶を消してしまいたい」という嫌悪する気持ちを抱いていることももわかりました。
今回はここからスタートです。
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今日は、月曜日。出勤する電車の車窓を見ながら、Bさんは自分のことをぼんやり振り返っていました。
「あぁ、自分は大人になったいまでも、小学生の時のことを忘れていないんだ。実際いまでも、人が苦手。今の仕事は、人とそんなに関わらなくても大丈夫なので助かってる。でも・・・・仕事で楽しいと思ったことなんてない。機械みたいに働くだけ。Cさんは、仕事が楽しいって言っていたけど、私には想像できないわー」
混雑している駅のホームに降り立った時、Cさんが後ろから声をかけてくれました。
「Bさん、この前ランチに誘ってくれてありがとう。楽しかったから、またランチに行かない?」
Bさんは、自分とのランチが楽しかったなど、思ってもみなかったので驚きましたが、Cさんとランチに行くことにしました。Cさんのことをもっと知りたくて。
そして、ランチタイム。
さっそくBさんは質問しました。
「ねぇ?この前、仕事が楽しいって言っていたけど、どんな時に、どういうことで楽しいの?今の職場で楽しそうにしているのってCさんくらいだと思うんだけど・・・」
「そうだなぁ。いまは教えるようになったから、その人がわからなかったことを、その人にあわせて説明して、わかってもらえた時に、やったー!って気持ちになって楽しくなるかな。そういうBさんは、どんな時に楽しいの?」
いきなり難問がきた、とBさん。
「実は楽しいと思ったことがなくて。それに仕事で楽しいだなんて思っていなかったし。仕事って、我慢することなんじゃないの?」
「う~ん。我慢をしないといけない時もあると思うけど、私ならなるべく我慢を減らすようにしたいな。だって辛いもん。それに、どうしたらわかりやすく教えられるかを考えている時も楽しいし、我慢している感覚はないよ。楽しいことって人によっていろいろあるのかもね。それにしてもBさんは、何を我慢してるの?」
「え?考えてなかったけど・・・そうだな・・・目立って目をつけられるのが嫌だから、仕事で変えたほうがいいなと思うことがあっても、言わないように我慢してる・・・かな」恐る恐る言ってみた。
「え~!そうなんだ。その話、もっと聞きたい。教えるときに役に立ちそうだもん。教えて教えて~!」
「あー、変なこと言っちゃった。どーしよー」
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Cさんの世界へどんどん連れていかれるBさんでした。
次回は、ストーリーを振り返ってみます。
それでは、また~
Byシイ
*このお話はフィクションです。