相談するときに伝えたい3つのこと(実践編)序盤
前回は、相談すると決めたら気をつけたいこととを3つお伝えしました。これらは相談がスムーズに進められるようにする「地ならし」です。
「段取り八分 仕事二分」という格言がありますが、相談も同じように準備をしっかりすることが大切です。
さて、今回は相談をするときに、どのようにすれば相手に自分の言いたいことが伝わるかを、相談場面を時間軸で「序盤」「中盤」「終盤」の3つに分けてお伝えします。
あなたは、いままで相談したときにこんなことを感じたことはありませんか?
・自分の話を相手が聞いてくれていないと感じた
・自分の言いたいことが相手に伝わらずに、相手からあしらわれているように感じた
・もっと説得力のある話をして、問題を共有してほしいと思った
そのように感じたことがある方に、ぜひ参考にしていただきたいと思います。
相談の序盤 相談の主旨を伝える ポイントは3つ
相談者は、以前マイルトーリーを作った話で登場したAさんです。
Aさんは、契約社員2年目で仕事は営業にかかわる社内業務です。チームは5人で仕事の経験年数はみな一緒、仕事内容も同じです。チームで業務を分担しています。Aさんが一番年上で、責任感が強く、いつも一人だけ残って仕事をしています。
相談するのは上司のB課長です。
■ポイント①業務を遂行していくなかで、「困っていること」と「なりたい状態」を伝える
始めに、あなたは何に困っていて、どのようになれば理想的か、または解決(=なりたい状態)だと思っているかを相談する人に話します(この場合、AさんがB課長に話します)
これは、相談のスタート地点とゴールのイメージです。
相談時には、上司と自分とでゴールをすり合わせて、いかにしてゴールに辿り着けるかを話し合います。
相談の時の冒頭でそのスタートとゴールが明確になっていれば、相談される側も話がしやすくなります。
この場合の例:Aさんは仕事の遅さから自分の要領の悪さに困っている。さらにはチームメンバーと情報共有できていないので、孤軍奮闘していることが心労となっている。
■ポイント②業務で「できていないこと」、「できそうにないこと」「心配なこと」があれば伝える
もし、業務で支障が出ている場合には「できていないこと」、支障がでそうなら「今後できそうにないこと」、「心配なこと」等があれば、冒頭で伝えることが大切です。このことは、相談の重要性や緊急性を上司が判断するために、重要なポイントとなります。
この場合の例:Aさんは自分の仕事が就業時間内で終わらない、が「できていないこと」です。
■ポイント③原因や解決策を考えて、相手に伝える
自分が困っていることの原因と解決策を、自分なりに考えます。この自分で考えることがとても大切で、問題を自分の意志で解決しようとするマインドの土台になります。
原因を考えるうえで必要な2つの視点をお伝えします。
・自分の中にある原因を考える(知識不足、経験不足、情報不足、個人の性質など)
・相手や環境にある原因を考える(教育機会が少ない、情報を共有する場がないなど)
つまり自分と、相手や環境との両面で、原因を考えます。そのことで色々な観点から原因を探り、解決策を増やせるようにします。
解決策は、案をいくつか考えます。おそらく難易度が高いもの、低いものがあるでしょう。
原因や解決策がわからない場合には、考えたけれどもわからなかったことを伝えます。
これは、あなたが業務を遂行する上で盲点となっている部分であるからです。
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以上が、相談するとき始めに伝えたい3つのことになります。
ここまで伝えたら、原因や解決策を上司と一緒に考えます。
相手が話を聞いてくれない、話をしても伝わらない、問題を共有できていないと感じる方は、相談の冒頭で「何に困っているのか」「どうなっていたいのか」を伝えきれてないからかもしれません。初めに相談の道筋がわかれば、相談を受ける側も聞きたいポイントがわかりますので、理解がスムーズになります。
参考になるポイントがあれば、取り入れてみてくださいね。
それでは、また~
Byシイ